用途が与えられている素朴な陶の器が好きです。たとえば片口であれば酒器として、土鍋であれば当然ながら鍋ものに。 「わたしこれ用です!」と主張している感じが愛らしく、でもその用途を強要しない寛容そうな佇まいが好き。
それに甘えて、我が家の大きめの作家もののすり鉢にはいつもお菓子やら果物やらを放り込み、常時テーブルに置いて便利に使っているのですが、本来の使命は完全に無視したまま。先日数年ぶりにお菓子をどかしてすり鉢として使ってみたら「あぁ、あなたはこんなにすり鉢として優れていたのですね」と気づき、申し訳なさから「もっと使おう!」と決意する傍らで放り出されたお菓子問題が浮上…。そんなこんなが実は楽しい器づきあい。
けいこ
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