1970年代のはじめにスタートしたFR(ファミリーレストラン)の各チェーンが次々と深夜営業を行うようになるまで、深夜に食事ができる飲食店というのはごく限られた存在でした。当時、都内で深夜に食事ができる店として有名だったのが、青山の外苑西通りにあった「SARA」と、この「O&O」です。もちろん、繁華街で深夜営業をするバーや喫茶店などはありましたが、いちおうちゃんとした食事ができるレストランのスタイルでは、とても珍しかったのです。
当時は深夜に普通の会社員や学生が飲食店に行くことはほとんどなかったので、こうした店は、おもに業界人など深夜に活動している人たちが利用していました。
筆者はほとんど行ったことがなかったのでもうおぼろげですが、「SARA」は欧州風の無国籍料理、「O&O」はアメリカンダイナー風の店だったと記憶しています。
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